(表示名なし)2007年10月アーカイブ

カーギル社(世界最大の穀物メジャー)/2007年度
売上883億ドル(約10兆円)
純利益(Net earnings)23億ドル(約2600億円)

JA(全農)/平成18年度
売上6.6兆円
事業純利益2397億円


 自民党の農業政策は大規模農家を補助する方向になっており、先の参院選で惨敗した主因とも言われていますが、なぜそんな不評な政策を訴えているのかが気になっていました。
 日本の中山間地には棚田のような風景も珍しくなく、空からダーっと種蒔きするような大陸型の農業は北海道以外では難しそうな気もしますし、どうも地域の実情に合っていないような感じもします。
 高齢化や農業人口の減少を考えると、大規模化して効率性を上げていく必要もわかりますが、それだけでは少し説明が弱いというか、強引過ぎるというか。。。
 いまや世界の食料は穀物メジャーが牛耳っているとか、石油メジャーの次は食料メジャーだとか不穏なことが囁かれていますが、もしや自民党の「大規模化」「株式会社参入」は海外のメジャー勢を導入するための水先案内じゃないのか?とも疑いたくなります。金融でハゲタカファンドに好き勝手やられた二の舞になるのでは?という懸念です。

 ところで、穀物メジャーで連想してJAの規模を見てみました。それが最初の数字です。規模だけでざっくり見ると農協もメジャーと同程度の取り扱いがあるじゃないですか。
 かなり好意的な解釈ですが、JAを食料メジャー化して、海外勢に対抗できる「会社」に変えていくことを目的としているのなら、そういうゴールイメージがあるなら大規模化、株式会社化というのはアリかと思います。
 国内の基盤を固めたら海外に支社を広げて・・・という話になってくるとちょっと大英帝国的ですが。。。

 農業の世界も国境がなくなってくれば、海外資本と戦える体制を整えておかないと草刈場になりかねません。「割高だから日本ではコメはやめて儲かる野菜や果物に切り替える」なんて青い目の経営者が決める日が来たら、歴史も文化も吹っ飛んでしまいますから。

 本当に農業のありかたって難しいですね。将来的なことを考えると、今は痛みを伴っても改革すべきでしょうが、すでにその痛みに耐える体力が残っているかどうかという、遅すぎた手術のような感じでしょうか。民主党の麻酔薬処方とどちらがいいんでしょうかねぇ。

 「平成19年度の平成19年7月末における国庫歳入歳出の状況」によれば、消費税による歳入は10.6兆円でした。消費税5%のうち1%は地方消費税なので4で割って、ざっと1%あたり2.5兆円という計算です。
 一方、道路特定財源による税収は5.6兆円(国3.4兆円+地方2.2兆円)なので消費税に換算すると2.2%分に相当します。
東京では今レギュラーガソリン1リッターあたり130円程度ですが、そのうち税金は国の揮発油税が48.6円、地方道路譲与税が5.2円の合計53.8円となっています。

 消費税3%増税する代わりにガソリン1リッター76円になりますよ、と言われたらどうです?グッときませんか?満タンにして6000円くらい払っていたところが3500円くらいになるんですよ、と言われたら?毎日クルマを利用している人は喜びそうですね。

 地方に住んでいる人にとっては自家用車というのは生活必需品なので、都市から地方への再配分という観点からは悪くなさそうですね。
まぁ、環境面や景気のことを考えると、石油消費を促進して購買消費を抑制するような税制は論外でしょうけど。

 なるべく不公平感が少ない方法で、税収も減らさずに地域間格差を是正する方法を考えると、例えば、地域ごとにガソリン税の税率を変えてみる方法なんかはどうでしょう?公共交通機関の充実している都市部では高く、自家用車に頼らざるを得ないところは低く・・・

 ただ、現実には揮発油税は間接税であって、製造か出荷の段階で課税されているので、地域ごとにフレキシブルに変えることは出来ないんですけどね。ほんと税金って複雑ですね。

 前にもちょこっと書きましたが、我が家のテレビは日立のHDDつきプラズマテレビ、Woowです。
 これの録画再生機能がどうも使いにくいと感じていて、特に不便だと思うことが、録画番組の再生中に一時停止をしても一定時間(1分程度)で自動的に一時停止が解除されて再生が始まってしまうこと。電話がかかってきたりして一時停止しても役に立たない。
 そもそも、HDDに録画してある番組を再生するのにそんな仕様ってどうなのよ?という感じだ。ビデオテープが伸びる訳でもないのに勝手に解除するなんて何の意味があるのだろうか。数年前に買ったソニーのスゴ録なんかはいつまでも止まりつづけていたけど、それが正しい動作だと思う。もし焼き付きを心配してのことであればスクリーンセーバーか何かにすればいいだけのこと。日立の開発陣は慣習に囚われすぎなのではないだろうか。
 Woowは予約録画が重複したときの処理も今ひとつだし、どうも録画機能がテレビのおまけという感じを脱していない。プラズマテレビもいいし、録画機能がついたテレビはすごく使いやすくて便利なんだけど、いま一歩もの足りなさが残るのが残念だ。どんどんマーケティングして使いやすいように改良していただきたいと思う。

 初めてiTunesを使ったとき、停止ボタンがなく、再生と表裏一体の一時停止だけだったのには感心した。ランダムアクセスの記録媒体を前提としたインターフェースとしては当然だけど、誰も停止ボタンを無くすことに思いつかなかったような、コロンブスの卵のような発展ではないかと思ったものだ。
 何か新しいものが出てきたとき、古い既存のものに例えて置き換えていく方法は、移行がスムーズになるという利点があるが、進化しきれない弱点もある。そのあたりの考え方というか哲学は、なかなかカタログではわかりにくいが、購入に際しては重要なポイントだと思う。
 家電や車をブランドで買うというのは、そういった伝わりにくい工夫や姿勢を評価している部分も大きいだろう。ブランドはイメージというよりも信頼なのだから。

このアーカイブについて

このページには、(表示名なし)2007年10月に書いたブログ記事が含まれています。

前のアーカイブは(表示名なし)2007年9月です。

次のアーカイブは(表示名なし)2007年11月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 6.0