2007年の自動車販売台数予測から

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 「日本国内市場で車が売れない」と言われ続けています。日本自動車販売協会連合会が公表しているデータを使って、実際はどれくらいなのかを調べてみました。2007年は9月までのデータで、10月から12月は推計で埋めていますが、傾向としてはそれほどずれないかと思います。

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※図は(社)日本自動車販売協会連合会公表データより作成
※2007年の10月〜12月は1月〜9月の数値と過去9年分のデータより推計



 確かに2006年から下落傾向が見られ、どうもこのまま年末まで行ってしまえば2005年から1割くらい減ってしまいそうな勢いです。
 もっと気になるのは貨物車の登録台数ではないでしょうか。日本の貨物量の90%以上を担うトラック(物流センサス/総流動ベース)が10年間で半減近くになっている!これは大きな異変だと心配してしまいました。
 しかしこれにはカラクリがありました。2004年から自販連が新車登録台数の車種区分を「シャシーベース」から「ナンバーベース」に変更したのです。要するにエスティマとかエルグランドのようなミニバンやパジェロなどのRV車でこれまで貨物車として計上されてきたのが、乗用車になったと。
 グラフで見ると、2003年から2004年にかけてで青が増加し、緑が減少していますが、それが今まで貨物扱いされていた乗用車であると考えていいと思います。(もともと乗用車として扱われていたミニバンやRVもあるので区分変更が全てのミニバンやRVではないことに注意)

 そういう目で眺めると、このグラフはオレンジの線以外はミスリードを誘うだけの無駄な存在でしたね。今回は失敗作の反省と備忘でした。

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このページは、が2007年11月 1日 19:23に書いたブログ記事です。

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